フォントワークスは、年間定額制フォントサービス「LETS」より、「印象語」からフォントを検索できる新機能『印象語検索AI(β版)』を新たに追加した。
『印象語検索AI(β版)』は、九州大学との共同研究に基づき開発した、文字のデザインに対するイメージを表現する「印象語」からフォントを検索できる新しい機能。フォント選定の時間短縮や、表現したいデザインの「イメージ」「印象」に合わせたフォント選びに活用することができる。
「印象語」について
印象語とは、人が文字のデザインに対して感じる抽象的なイメージを単語に表現したもの。β版では、研究に基づき選定された5つの分類「感情、形状の印象、性格、擬人、精神状態」からなる36単語が各日本語フォントに登録されている(β版の印象語とフォントの紐付けはフォントワークスの書体デザイナーにより設定)。
今後は、検索ロボット(Google検索など)からの検索単語データの統計情報を収集していく予定。印象語とフォントの紐付け精度の向上、必要とされる印象語の拡充、検索機能の向上を図っていく。
現在登録されている印象語(36語)
- 感情…かわいい、凄い、気持ちいい、面白い、心地よい、心強い、迷い、怖い、切ない、憎い、きつい、つらい
- 形状の印象…ハード、ソフト、フォーマル、カジュアル、重圧感、軽やか、こってり、あっさり、可憐、力強い
- 性格…幼い、大人っぽい、素朴、親しみ、真面目、ピュア、無邪気
- 擬人…スマート、色っぽい、かっこいい、シック、フェミニン
- 精神状態…癒し、元気
「印象語検索AI」開発プロジェクト
同社はフォントのさらなる可能性を求めて、フォントから受ける印象に関する性能を学術的観点で求めるべく、九州大学と共同研究を実施。研究結果をもとに発足した「印象語検索AI」開発プロジェクトは、『フォント自身が持つ印象誘起性』を明確化することで、デザイナーのフォント選択を支援するサービス提供を目的としている。
現在は印象語での検索のみだが、文章や画像、人物名などでも検索できるよう、今後も開発を進めていくとのこと。
使い方と特徴
使い方
絞り込みたい印象語を複数選択して検索すると、登録されている印象語と一致する度合いが強い順に検索結果に表示される。
検索結果に対し印象語分類ごとのソート機能を使用することで、各分類に属する印象語との一致度合いが強い順に並び替えることができる。
特徴
- ひとつのフォントにつき印象語が3段階評価で登録されている。
- 同じファミリでもウェイトごとに異なる印象語数値を持っている。
- 一覧画面では、各フォントに登録されている印象語のうち、数値の高い上位3語が表示される。