SBIホールディングスは、gumiと資本業務提携契約を締結し、gumiが実施する第三者割当増資を引き受ける方法により同社株式を取得することで合意したことを発表した。なお、同第三者割当増資引受け完了によって、gumiは同社の持分法適用関連会社となる予定。
資本業務提携の目的
SBIホールディングスグループは、金融サービス事業、資産運用事業、投資事業および暗号資産事業から構成される金融分野の事業を核に、Web3.0関連事業などの今後の急成長が期待される先進的な事業を次々と展開しており、Web3.0における制度・インフラ構築を積極的に推進している。
一方、gumiグループは、ブロックチェーンやXRなどの新たなテクノロジーを活用したさまざまなサービスを生み出し、メタバース関連市場が急速に拡大するなか、現在の収益の主軸であるモバイルオンラインゲーム事業に加え、メタバース事業にも早期に参入しブロックチェーンゲームなどのコンテンツ開発、ファンド投資、ノード運営に注力している。特にブロックチェーンゲームの開発・配信にあたっては、すでに全世界配信されているNFTゲームなどヒットコンテンツの実績を有しているが、本格的なブロックチェーンゲームの開発・配信にあたっては、gumiグループがこれまで培ってきたゲーム開発の高い技術力のみならず、トークン発行やトークンエコノミー形成などのノウハウも必要だった。
このような状況のもと、gumiグループのブロックチェーンを活用したゲームの開発ノウハウと、SBIホールディングスグループの金融機能ならびにWeb3.0領域におけるネットワークおよびノウハウを融合した、新たなユーザー体験を提供するコンテンツの創出や、協働でのWeb3.0関連ファンドへの投資などを通じて、Web3.0領域における競争力のさらなる強化を図り、両社の企業価値向上が期待できることから、同資本業務提携が決定した。
なお、同第三者割当増資においては、世界的に有名なIP(知的財産権)を数多く有するコンテンツプロバイダーであるスクウェア・エニックス・ホールディングスも、gumiと資本業務提携契約を締結し、株式の引受けを行う。
資本業務提携の内容など
資本提携の内容
SBIホールディングスは同第三者割当増資を通じて、gumiの普通株式8,800,000株(議決権数88,000個)を取得する予定。2022年10月31日現在の議決権総数(292,063個)に、同第三者割当増資により増加する議決権数(99,800個※)を加味した議決権総数(391,863個)を基準とした同社の議決権比率は22.46%(小数点以下第3位を四捨五入)になる見込み。
業務提携の内容
ブロックチェーン関連コンテンツの開発・運用・販売における提携
SBIホールディングスおよびgumiは、両社グループが有する知見を活用し、トークン発行型のブロックチェーンゲームの開発およびグローバル展開など、コンテンツ領域に関する協業を行っていく。
具体的には、gumiグループが有するゲーム開発・運用ノウハウを活用した、ハイクオリティで長期運営が可能なゲームコンテンツと、SBIホールディングスグループが有するトークン上場などに係るノウハウを掛け合わせ、ゲーム内で使用されるトークンをSBIホールディングスグループのSBI VCトレードやビットポイントジャパンなどの暗号資産取引所に上場させることを目指す。加えて、ゲーム内で獲得したNFTの二次流通マーケットとしてSBIホールディングスグループのSBINFTが提供する NFTマーケットプレイス機能を活用する予定となっている。
さらに、ブロックチェーンゲーム専用のプラットフォームやNFTマーケットプレイスの設立などもすでに検討しており、両社の協業により、ブロックチェーンゲームの開発・配信からトークンやNFTの販売・流通に至るまでをワンストップで展開し得るサービスの提供を目指す。
Web3.0領域のネットワークの相互活用による提携
SBIホールディングスグループやgumiグループが手掛ける投資ファンドや出資を行う事業会社への共同投資に加え、gumiグループがネットワークを有する有力トークンに対する、SBIホールディングスグループによる上場支援、SBIホールディングスグループのネットワーク活用によるノード運営事業拡大など、さまざまな事業連携を行っていく。
金融商品開発・販売における提携
SBI証券におけるgumiグループの開発するゲームまたは保有する版権を裏付け資産としたSTの発行および、SBI証券の顧客に対する販売の検討や、SBI証券の顧客に対し、ゲーミング要素を取り入れた投資体験を提供するべく、gumiグループからのノウハウ提供などを検討していく。
Web3.0領域を取り巻く事業環境整備の推進に向けた提携
両社は、Web3.0領域におけるさらなる産業発展と、課題解決に向け、コンテンツ提供や広報宣伝活動などを通じ、一般消費者に対するWeb3.0の認知拡大に向けた取り組みを推進するとともに、関係省庁や関係業界団体などとも緊密に連携をしながら、事業環境整備の推進を図る予定。