マーケティング・リサーチとデザイン開発を行うプラグは、1020万人にのぼる消費者調査の結果をAIの学習データに使い、東京大学と共同研究した「パッケージデザインAI」を提供している。WebにアップロードすることでAIが10秒で、消費者のデザインに対する好意度などを予測する。
今回、多くのユーザーより要望があった棚評価とネーミング・コピー評価を追加し、デザイン開発の高度化と効率化に貢献する。
棚評価は、競合商品や商品が置かれる位置によって、自社商品がどの程度注視されるかをヒートマップで確認できる。ネーミング・コピー評価は、商品デザインと合わせて、どの案が消費者に好まれるかなどをAIが予測。これまではデザイン画像のみをAIの学習データにしていたが、ネーミングやコピーなどの文字情報もAIに学習させることで予測が可能になり、予測精度も向上した。また、英語版での提供を開始し、海外のユーザーに使いやすいものにした。
棚評価:棚での商品の視認性をAIが予測
商品棚の画像をウェブにアップロードするだけで、注視される部分をヒートマップで可視化する。
たとえば、競合商品の並びは固定し、自社のデザイン2案を比較すると、競合商品の中で、より目立つデザインを選ぶことができる。ブランドマネージャーや商品開発者などのマーケターがデザインを決定するときや、営業が小売りに棚の並び方を提案するときに役立つ。
ネーミング・コピー評価:商品デザインに欠かせない文字の評価が可能に
たとえば5つのネーミングで迷っているとき、デザイン画像をアップロードしたあと、異なるネーミングを5つ入力すると、どのネーミングが消費者にもっとも好まれるかAIが予測スコアを算出。ネーミングやコピー、味の表現などの文字情報が評価できる。