青山デザインフォーラム(以下、ADF)は、Epic Gamesが運営するオンラインゲーム「Fortnite」上でメタバースバーチャル美術館「COCO WARP」を公開した。
「COCO WARP」は、メタバース空間においてデジタルアート作品の鑑賞体験を追求したコンテンツ(マップ)として、GARDEが空間デザインを手がけ、ADFが運営するメタバースバーチャル美術館。3030年の未来を体感することを大きなテーマにしたデジタルアート展示を行う。
Fortniteは、クラフト要素のあるサードパーソン・シューティングゲームであり、ユーザーがアクションを起こすことができるメタバースゲーム。メタバースゲームのなかでもグラフィックが美しく、デジタルアートを楽しむ美術館との親和性があるという。ユーザーは、Fortnite上に作られたアート空間という新領域のコンテンツ(マップ)の空間に訪れ、気軽に空間内のデジタルアート作品を楽しむことができる。
プラットフォームを超えたマルチユースとしてのメタバースゲームの活用
現在、多くの企業や自治体がメタバースをブランディング、マーケティング、イベント・交流会、販売、教育などの施策に活用し、プラットフォームを構築している。他方、構築したメタバース空間の認知と集客が課題となっている事例もある。それに対してFortniteには、ユーザー数が5億人以上おり、Fortnite上にコンテンツを公開することで、ゲームユーザーから積極的な集客を見込むことができる。そのためADFは、デジタルアートを広く鑑賞してもらうことを目的に、メタバースゲーム空間をマルチユースとして積極的に活用していく。Fortniteへのコンバートは、株式会社モンドリアンが行った。
メタバースバーチャル美術館「COCO WARP」について
NPO青山デザインフォーラム(ADF)は、技術家集団 “Team MeTa3030” を指名、株式会社GARDEがバーチャル美術館の空間デザインを担当し、1年半をかけメタバース上にバーチャル美術館「COCO WARP」を2023年にオープンした。いくつもの最先端技術を駆使し、VRの圧倒的なリアリティーと迫力をユーザーに提供する。「COCO WARP」の特徴は、クラウド3Dレンダリング技術を利用している点で、これによりリアルタイムで高品質な3D映像を効率的にストリーミングが可能となり、ユーザーは没入感のある美術館体験を楽しむことができる。
さらに、時の移ろい、太陽の動き、雲の動き、木陰の動き、木々のそよぎ、水面の揺るぎなどのビジュアル体験ができる。また、「COCO WARP」は、展示室を5室、デジタルサウンドルーム、マインドフルネスルーム、多目的ホール、その他カフェを併設しており、総面積は5,000平方メートルを超えるリアルな空間となっている。