STYZが運営するデザインスタジオCULUMU、医療的ケア児と家族を支えるアンリーシュとのサポーター連携開始

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2024/05/28 14:00

デザインスタジオCULUMU×NPO法人アンリーシュとのサポーター連携の概要

 CULUMUリサーチは2024年春より提供している、共創型リサーチのサービス。デザインスタジオCULUMUでは、共創のプロセスを取り入れたインクルーシブデザインのプロジェクトを多数実施してきたが、今回稀有なN=1の当事者モニターとのマッチングとリサーチ機能を価値としたサービスとしてCULUMUリサーチは生まれた。

 今回のサポーター連携により、医療的ケア児とその家族との共創型リサーチとインクルーシブデザインが可能となる。

 医療的ケア児とは、医学の進歩を背景として、NICUなどに長期入院したあと、引き続き人工呼吸器や胃ろうなどを使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童のことである。全国でおよそ2万人いると推計されており、東京都の医療的ケア児は約2千人と推計される。医療的ケア児の数は年々、増加傾向にある。

 児童福祉法では、「人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児」とされている。出生後自宅へ移るまでの在宅移行期、小学校入学までの乳幼児期、就学以降の学齢期など、医療的ケア児には様々なライフステージに応じた支援・ケアが必要とされる。

 医療的ケア児およびその家族に対する支援に関する法律(医療的ケア児支援法)では、「日常生活及び社会生活を営むために恒常的に医療的ケア(人工呼吸器による呼吸管理、喀痰吸引その他の医療行為)を受けることが不可欠である児童(18歳以上の高校生等を含む。)」とされている。

インクルーシブデザインスタジオCULUMUの理念

 CULUMUは、"障壁を生まない豊かな社会をデザインする"をビジョンに持つ、多様な人々・社会と価値を共創するインクルーシデザインスタジオ。これまでに、社会課題起点の新規事業支援やDE&Iに取り組む事業のデザイン支援を行ってきた。

 今回「多様な人々にとって真の代弁者となる」というCULUMUのミッションを体現すべく、社会的少数者(マイノリティ)・社会課題当事者にアクセスし、今までスポットライトの当たることのなかった当事者のライフヒストリーや境遇・オケージョンに由来する暗黙知をより深く理解することに貢献するリサーチサービス「CULUMUリサーチ」の提供を開始した。

 本リサーチサービスを通じて、「典型的・標準的な生活者・ユーザーのニーズだけでなく、尖ったニーズやアイデアが欲しい」「ユニバーサル、インクルーシブなサービス・製品を開発しようとする際に社会的少数者(マイノリティ)の声にアクセスしたい」「合理的配慮(アセスメント、アクセシビリティ評価)の取り組みを開始している企業として、そもそもどのような多様性に配慮するべきか把握したい」といったニーズに応え、企業の成長機会を創出できればとの考え。

CULUMUリサーチとは

 CULUMUリサーチは、インクルーシブデザインスタジオCULUMUが立ち上げたリサーチサービス。事業開発の企業支援を行い、高齢者や障害者、外国人など、これからの社会において多様な人々の声を取り入れられるユーザー中心のアプローチを加速させるリサーチサービスを目指している。

特徴1.特性・経験から候補者を募集できる仕組み

N=1に出会うための道のりが、デモグラフィック属性など、客観的にわかりやすい基本属性から選定するだけでなく、目に見えない多種多様な特性(特別な経験・障害・社会課題の取り組み)から調査対象候補者に出会うことができる。

特徴2.希少な属性モニターにも幅広くリーチ

調査依頼できる会員メンバーには、高齢者や障害者、マタニティ、LGBTQ+、発達障害児(者)、外国人、医療・福祉・教育関係者など多様な人々が登録している。寄付プラットフォームSyncableに存在する3,000団体以上のNPO・NGOとのつながりと社会的少数者(マイノリティ)や社会課題の専門家との豊富なコネクションを通じた希少な調査パネルをもとに、数や割合など定量データでは表現できない、1人ひとりの価値観や心理の理解と発見のための定性的な調査手法を提供する。

特徴3.定性リサーチ専門スタッフによる手厚い支援

調査票設計・集計・分析など各工程において、専任のスタッフが目的を果たせる調査になるよう丁寧にサポート。また、デザインスタジオが提供するからこそ、希望に応じてリサーチからその後の事業伴走やデザイン制作まで、リサーチに留まらないさまざまな企業ニーズ・案件を一気通貫でサポートできる。