AIクリエーティブで顧客体験をより良くする 電通CXクリエーティブ・センターがその現状や活用のコツを語る

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2021/12/23 08:00

 2021年の5月、電通グループ4社が共同でクリエーティブ自動生成AIソリューション「CXAI」の提供を開始した。電通といえば、2017年にAIによるコピー生成システム「AIコピーライターAICO」をリリースしたことも記憶に新しい。現在ではAICOに加え、バナー自動生成&効果予測ツール「ADVANCED CREATIVE MAKER」、独自開発チャットボットエンジン「Kiku-Hana」、流行予測ツール「TREND SENSOR」など、さまざまなサービスの開発や運用を行っている。今回は、AI×クリエーティブ領域のトレンドや普及し始めた背景、企業がAIを活用するポイントなどについて、電通でAI×クリエーティブを専門に開発しているCXクリエーティブ・センターの3名に話を聞いた。

強みは「長年の蓄積」 電通のAI×クリエーティブサービスの特徴

――まず、ご経歴や現在のご担当業務についてお聞かせください。

神谷 2021年4月からCXクリエーティブ・センター内のCXテクノロジー部の部長をつとめており、現在はマネジメントが中心です。以前は、コミュニケーションデザインセンター(通称CDC)で次世代コミュニケーションの開発や、サイエンスとテクノロジーを活用した事業開発を行う電通サイエンスジャムというグループ会社の代表をしていました。一貫して、新しいテクノロジーを活用するための調査や研究、プロトタイプづくりなどに携わってきています。

新納 CXテクノロジー部で、コピーライティングやグラフィック制作とAIをかけ合わせたり、AIで流行を予測したりといった、AIとクリエーティブの両方を活用したソリューション開発に携わっています。それらを社内のクリエイター向けだけでなく、外部のクライアント向けにカスタマイズし、提供する業務も行っています。私もテクノロジーとクリエーティブの領域に14年ほど関わっています。

岸本 同じくCXテクノロジー部で、AIを使ってコピーを生成するソリューションの開発や提案、運用を行っています。それに付随し、企業の課題解決をAIとクリエーティブを用いて実施する施策も担当しています。

――2021年1月に発足したCXクリエーティブ・センターの役割について教えてください。

神谷 クリエーティブの力でより良い顧客体験づくりをめざすためにCXクリエーティブ・センターが生まれました。

いままで電通のクリエーティブは、テレビCMなどをはじめとした広告が中心でしたが、同センターで扱うのは広告だけではありません。お客さまとの接点すべてで良い顧客体験を生み出していくことを考え、実行していくクリエイターが在籍しています。

従来だとクリエイターの感性やひらめきでクリエーティブをつくることが多かったですが、同センターでは、それらに電通がさまざまな場所で集めてきたデータや開発してきたテクノロジーを組み合わせ、新しい表現方法や顧客体験を考えています。

株式会社電通 CXクリエーティブ・センター ゼネラルマネージャー 神谷俊隆さん
株式会社電通 CXクリエーティブ・センター ゼネラルマネージャー 神谷俊隆さん

――御社が展開しているAI×クリエーティブサービスの特徴や強みについて教えてください。

新納 電通には、CXAIというAIクリエーティブソリューションがあります。電通のこれまでのクリエイターの知見や、専門の開発会社がもたらすAI技術力をもとに、さまざまなモジュールを開発してきました。

やはり電通の強みは、数多くのクリエイターが在籍しているため、長年培ってきたクリエーティブノウハウがたまっていること。電通では、クリエイターが積み重ねてきた良し悪しの判断をAIに学習させています。たとえばアートディレクターAIでは、画像を入れると電通のアートディレクターがどれくらいの点数で評価するかがわかるものです。

出典:プレスリリース「企業ニーズに合わせてカスタマイズしたAIを提供するCX構築支援AI構築サービス「CXAI」(シーエックスエーアイ)を開発」
出典:プレスリリース「企業ニーズに合わせてカスタマイズしたAIを提供するCX構築支援AI構築サービス「CXAI」(シーエックスエーアイ)を開発

それ以外にも、画像生成ではグラフィックをゼロからつくったり、最適なカラーを知るためのカラーリング生成、バーチャルヒューマンなどの3Dアバター生成なども行っています。バナー生成のCXAIでは、バナーをつくるだけでなく自動でリサイズすることも可能ですし、SNSのデータとテレビメタデータを掛け合わせて、流行するキーワードを予測する「TREND SENSOR」なども提供しています。

これらのソリューションで生成と予測を繰り返しながら、高度なものだけが残るような仕組みを構築しています。

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