ウェブデザイン未経験から入社したふたり ニジボックスのUIデザイナーは上流から
――はじめに、ニジボックスに入社した経緯からお聞かせください。
上田 私は美術大学を卒業してから、印刷会社に入社しDTPオペレーターとして勤務したのち、営業事務の仕事に転職しました。その業務が採用関連だったこともあり、さまざまな方の転職活動を見てるうちに、私ももともと携わりたかったデザインの仕事に挑戦したいと思うようになったんです。当時、デザイン業務は未経験でしたが、ポートフォリオを整え、ニジボックスにデザイナーとして入社しました。
入社後は、先輩デザイナーから指導を受けながら、キャンペーン用のLPやバナーの制作業務に従事。数ヵ月が経ってから、UIデザインの仕事に携わるようになりました。それから3年ほどしたタイミングでグループリーダーとなり、4年めにマネージャー、5年めで部長となり、マネジメント職としてのキャリアを歩んでいます。
光門 私も美術大学を卒業したのですが、小学校の教員、グラフィックデザイナー、居酒屋店長などしばらくは職を転々としていました。デザインの経験は紙媒体のみだったのですが、ウェブデザインを未経験からチャレンジさせてもらえる会社を探し、入社したのがニジボックスです。
バナー制作から始め、3ヵ月後からはリクルートのHR領域のサービスにUIデザイナーとして参画。経験を積んでいくなかで、デザインを通して課題を解決する点に魅力を感じるようになりました。以前から興味があった人事や採用業務にも携わりながら、現在はマネージャーをつとめています。
――デザイナー組織にはどんな特徴がありますか?
上田 クリエイティブ室には、デザイナー、映像クリエイター、イラストレーターなど、制作やデザイン関連のメンバーが所属しており、全体のデザイナーは100名前後です。
またニジボックスでは、マネージャーやグループリーダーなどの上長も、デザイン領域に従事しているメンバーのため、デザインの知識を持った人が評価もしています。デザインのことを理解している上長からの評価は納得感がありますし、業務上で困ったことも相談しやすい環境だと思います。
光門 横のつながりに関しては、リクルートのサービスごとに制作グループが分かれているものの、それを超えた関わりがあることも特徴です。たとえば、私が所属しているHR領域担当のグループとSUUMO担当グループでは、「LT(Lightning Talk)会」と題したプレゼンテーションを月1回行っていたり、ゼクシィなどを担当するグループとは「ナレッジ共有会」を実施したりしています。そういった取り組みのおかげで、お互いのノウハウを共有しながら高めあっていくことができていますね。
また、休日が非常に多く年間145日あるため、業務調整は工夫しなければならないほど(笑)。ただ、休日が多いことによってメリハリをもって働くことができるので、その点は大きな魅力だと感じています。
上田 現在はリモートワーク制度が導入されており、頻繁にオフィスに行く人もいれば、年に数回しか出社しないメンバーもいる。担当業務やライフスタイルにあわせて、各メンバーが任意で選択できるようになっています。
――また、ニジボックスのUIデザイナーはどのような役割を担っているのでしょうか。
上田 UIデザイナーは、「SUUMO」「リクナビ」「ホットペーパー」など親会社であるリクルート関連の仕事を担当するメンバーと、リクルート以外の受託制作に従事するメンバーに分かれています。
前者の業務に携わっているUIデザイナーは、リクルートのデザイナーやディレクターとともに、リクルートが持つメディアの運用などを行っています。メディアやメンバーによって異なる部分もありますが、リクルートが施策の方向性を決め、ニジボックスがデザインの実装を担うという流れが多いですね。
もちろん、UIデザインのみをして終わりではありません。情報設計の段階で必要なテストを提案したり、そのテスト結果をどのように解釈するかを考えたり、ユーザーインタビューに同行したりなど、より良いUXづくりにも注力しています。
光門 リクルートの企画担当者から「一緒に企画もやってもらえないか」と声をかけてもらい、上流からUIデザインまで一貫して関わったこともありましたね。
上田 UIデザイナーと言いつつ、制作工程の上流とも言える情報設計やデザインのディレクションを任せてもらうことも多いです。そのため一般的な「UIデザイナー」の範囲よりも、業務の幅はかなり広いかもしれません。