アイスリーデザインは、社内R&Dの一環として生成AIを使ったUIデザインの可能性について取り組み、特徴量エンジニアリングを使うことによって、画面レイアウトならびに色調をインタラクティブに生成することに成功した。
概要
生成AIによるUIデザインにおいて最大の問題となるのが、限られたデータセットで期待するアウトプットができないという問題であった。これを特徴量エンジニアリングを使い解決する。また生成された画面デザインは、細かい部分を独自に編集を可能にするために、デザインツールのFigmaに、そのままエクスポートすることができ、編集することが可能。
同社が開発した画面生成AI技術の特徴
制御された学習プロセス
従来の大規模言語モデル(LLM)に比べて、より高度なモデルの学習過程と出力に対する制御を実現。強化された制御により、AIハルシネーション(AIの誤った生成)の可能性を低減し、より正確で信頼性の高い結果を提供することが可能となった。
高いユーザビリティとカスタマイズ性
生成プロセス中にAIが提案する次の要素をリアルタイムで調整する機能により、ユーザビリティが大幅に向上している。特定の要素の再生成を指示することができ、クライアントのニーズに合わせて出力をカスタマイズすることが可能。
関連性ブースター
関連性ブースターと呼ばれる独自のAI機能により、ユーザーとの対話を通じてより迅速で関連性の高い提案が可能になった。
インタラクティブな提案モード
AIモデルに搭載されている「提案モード」は、デザインプロセス中にリアルタイムで複数の関連デザイン要素やアイデアを提示する。AIとインタラクティブな対話を通じることにより、デザインプロセスがより効率的になり、ユーザー体験が向上する。
柔軟なエクスポートオプション
構造化されたAI出力により、FigmaやWebflowなどのデザインツールや、React、Flutter codeといったコードフレームワークへ容易にエクスポートでき、デザインからプロトタイプ、実装までのワークフローをシームレスに行うことができる。
高いパフォーマンス
このAIモデルは一般的なLLM(大規模言語モデル)と比較して、高いパフォーマンスを発揮しつつ、必要なリソースを大幅に削減している。
今後の展開の可能性
今後はこの技術を応用することによってランディングページ、不動産物件ページ、製造業などの商品点数の多いサイトの商品説明ページ、パンフレット作成、オフィスレイアウトと、レイアウト案からコンテンツ案の組み合わせが必要とされるエリアでの展開が可能と考えている。