「マイナスになることはない」 アワードへの挑戦を続けるシンプルな理由
悔しい経験があったからこそ、第3回で大賞を受賞したときの喜びや達成感もひとしおだったことだろう。「大賞の連絡をもらったときは、フロア中に報告して回りました」と中村さんは笑うが、Metro Ad Creative Awardに再チャレンジしたもうひとつの動機は少し意外なものだった。
「日々の業務ではユニットのメンバーや先輩、上司など、さまざまな方に教えていただきながら進めています。だからこそ、いつもお世話になっている皆さんに少しでも恩返しがしたい、という気持ちが大きかったんです。でも、教えていただいたことの業績を具体的な形にするのはとても難しいですよね。そのため、今回のように良い結果を残すことが私にできることだと考えていました。大賞を獲得したことで周りのメンバーもとても喜んでくれましたし、この受賞によって少しでも日頃の感謝を伝えることができたのではないかと思っています」
この感覚は、中村さんが学生時代に打ち込んできたスポーツと共通する部分があるかもしれない。監督や先輩に指導してもらった技や戦略を本番となる試合で発揮することが、親身に教えてもらった人への恩返しにもなるからだ。では、日々の業務で行う企画づくりとアワードはどうだろう。なにか相違点はあるのだろうか。
「いま取り組んでいる案件はプランニングがメインですから、クライアントさんの課題を解決し、結果につなげることが求められます。一方アワードでも、協賛されている企業さんのテーマを解決するためのアイディアを考えていくので、取り組みかたは変わらないと思っています。異なるポイントがあるとすれば、仕事なのか、自分の意思で参加するか否かを決められるか。それだけではないでしょうか」
経営学部出身でクリエイティブとは無縁の学生生活を送っていた中村さんが、クリエイターとしてのキャリアを歩み始めて今年で2年目。自身の今後について、どのようなビジョンを描いているのかを尋ねてみた。
「いまのところ、これにチャレンジしたい!という具体的なものがあるわけではなくて、とにかく目の前の仕事に一生懸命取り組んでいきたいと思っています。アワードにも全力で向き合ったからこそ、嬉しい結果を得ることができた。そういった日々の積み重ねが、新しい道を切り開いていくのではないかと感じています」
最後に、現在アワードへの応募を検討している人に向け、中村さんからエールの言葉をもらった。
「まずはチャレンジしてみてほしいです。私自身、取り組んでみたことで新たな自分の課題にも気づくことができましたし、それが普段のプランニングにも活かせるようになってきたと思います。アワードに挑戦しなかったからといって誰かにとがめられることもないし、マイナスになることもないはず。私も仕事のスケジュールを見ながら、今後もさまざまなアワードに挑戦していきたいです」
第4回となる今回のMetro Ad Creative Awardでは、湖池屋、三菱電機、TOKYO FMなどがデザインやアイディアを募集する。こういった企業の課題に、“仕事”ではなくイチクリエイターとして向き合ってみるのもよいのではないだろうか。普段の業務だけでは気づくことができなかった強みや課題を見つけることができるかもしれない。
Metro Ad Creative Award 2020 開催・応募概要
- 募集期間:2020 年10⽉12⽇(月)~2021年1⽉15⽇(金)13時
- 募集作品:東京メトロ媒体を活用した各企業の特別課題に応えるアイディア
- 応募⽅法:アワード特設サイトより応募。応募・詳細はこちら。
- 応募資格:年齢・性別・国籍不問/社会⼈、学⽣不問/グループ可