なぜ羽山祥樹さんが魅了されたのか 生成AIでUXリサーチを変革する発話分析ツール「toitta」とは

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2024/10/25 11:00

新機能では「AIの思考の過程」も提示 toittaは「顧客との対話を深める」ために活用を

――toittaを最大限活用するためのポイントはありますか?

羽山 toittaに限らず「AIはハルシネーションをする」ことを理解しておく必要があります。「AIがすべてやってくれる」というのは、過剰な期待です。画像や動画の生成AIもよく利用しますが、不自然な描画も生まれるんですね。もう手で直していくしかない。100%完璧ではないのが、2024年時点でのAIです。

toittaでも、どこまでを自動化できるのかを理解しておく。先ほど僕が「レビューするだけで良かった」とお伝えした部分がポイントです。「だいたいの切片の抜き出しまでをtoittaが担い、レビューからが人間の仕事」と考えると良いでしょう。

とはいえ、最新機能ではその先のグループ化もしてくれるらしいと伺ったのですが……。

米山 そうなんです。これまではインタビューの発話から切片を抜き出して提示するだけに留まっていましたが、最新機能では、切片のデータを抽象化する「1段階目のグループ化」まで自動で行います。単に切片をキーワードでまとめるのではありません。切片のもとにある書き起こしのデータをインプットし、文脈をふまえながら切片同士の近似性を見出してまとめるようなアプローチで抽象化を行っているのが特徴です。さらに、「なぜこのグルーピングになったのか」という理由も「グループサマリー」というテキストで添えられます。

toittaの新機能の画面
toittaの新機能の画面

羽山 素晴らしいですね。切片を正しくグループ化するためにはユーザーインタビュー全体の文脈が必要。AIにもとの書き起こしをもう一度読み込ませなければいけないという判断からも、UXリサーチや親和図法を解像度高く理解してプロダクトにされていることがわかります。

「AIがなぜこのグルーピングをしたのか」という理由が提示されるのも、AIプロダクトの体験として優れています。重要な意志決定や利害が大きいものほど、ユーザーはAIによるレコメンドなどロジックがわからない結論を提示されたときに鵜呑みにできません。たとえば重要な会議に遅刻しそうなとき、経路検索AIが予想と異なる経路を示したら、「どうしてこの結果になったの?」とユーザーは不安になります。もしAIが間違っていたら、遅刻してしまいますからね。

AIに結論だけを言われても人間は動けない。AIの思考はブラックボックスであることを理解しつつも、何とかしてAIの思考の過程を見せることは、AIプロダクトのUXデザインにおけるひとつのセオリーです。そういった観点から考えても、toitta自体も適切なUXデザインを体現していると思います。

米山 ありがとうございます。そう言っていただけて大変うれしいです。

私からtoitta活用のポイントとしてお伝えしたいのは、「顧客との対話を深め、UXリサーチを底上げするツールである」ということです。

toittaは、あなたが顧客を深く理解するための道筋を整えてくれます。導入するだけでインサイトを見つけてくれるサービスではありません。最終的に意志決定をして、どのようなプロダクトを開発するかを考えるのは、どこまでいっても人間の役割。toittaでファクトを取り扱いやすい形に整えたあとは、そこから顧客を深く理解し、良いプロダクトを作るために活用していただけたら嬉しいです。

親和図法をまだ取り入れていない企業もtoittaを通して始められると思いますし、すでに実践している場合は、間違いなくtoittaによってそのプロセスが楽になるはず。ぜひ活用してみてください。

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